相談だけのために転職エージェントを使えるのか

1.総合人材-相談しようとしている男性

転職エージェントの噂を聞いてまずは相談してみたいと思う人もいるでしょう。

しかし、相談した結果として転職はやめておこうと思ったり、自分で求人を探して転職しようと考えたりするようになる場合もあります。

情報源として転職エージェントを使いたいという人もいるでしょう。

転職エージェントは相談だけのために利用しても大丈夫なのでしょうか。

転職エージェントの利益構造を知っておこう

転職エージェントに相談だけをしても良いのかと悩み、試しに登録してみようと思ったら、予め知っておきたいのが利益構造です。

相談だけしてみたいというのは無料で転職のプロと話ができるからだという人は多いでしょう。

しかし、人件費がかかっているのは確かなので、転職エージェントはどこからかお金を手に入れていなければなりません。

一体どのようにして転職エージェントは利益を得ているのでしょうか。

人材紹介会社として企業からお金を得ている

転職エージェントは求人を出している企業からお金を手に入れているのが実態です。

転職エージェントは求職者にとっては転職に関する相談役であり、企業との橋渡しをしてくれるサポーターでもありますが、企業から見ると転職エージェントは人材紹介サービスを提供してくれる業者なのです。

このような人材を探しているという話をすると、該当する人材を紹介してくれるサービスとなっています。

その紹介の対価として報酬を支払う仕組みになっていて、一件の雇用契約を成立させるだけでもかなり大きな収入が得られます。

人材紹介会社として企業を相手にするビジネスを行い、必要な経費をまかなっているのが実情なのです。

転職エージェントは求職者からお金を取ることもできるでしょう。

無料でサービスをしているのには確固たる理由があります。

あくまで転職エージェントは企業に対して最大限のサービスを提供して報酬を得るという利益構造を持っています。

企業の要望に応えるのが大命題になっていますが、そのためには多くの人材に登録してもらうことが必要です。

企業が求める人材像は多岐にわたっているので、できるだけ母集団を大きくするのが大切でしょう。

その方針として無料で利用できるようにし、できるだけ手厚いサポートをするように心がけているのです。

転職エージェントとして人気が上がれば登録してくれる人も増え、人材紹介会社としての地位も高くなっていきます。

転職を成功させないとタダ働きになってしまう

このような利益構造になっているとわかると、相談だけしてやめてしまうのは転職エージェントにとって痛手になるとわかります。

人件費をかけて相談に応じたのに、全く利益を得ることができないからです。

ただ、このような場合にも転職エージェントは求職者からお金を取るようなことはしていません。

あくまでタダ働きになってしまうのを受け入れているのです。

しかし、転職エージェントが個々に持っている考え方次第では、やめる前にもう少しサービスを利用して転職する可能性を考えて欲しいと言われることもあります。

転職を成功させる機会を与えて欲しいと下手に出ることも多く、断りにくくなってしまう可能性はあるかもしれません。

相談だけのときにはどう話を切り出したら良いか

転職エージェントは相談だけで済ませてしまっても基本的には問題は発生しません。

ただ、どんな形で話を切り出したら良いかはよく考えておきましょう。

転職エージェントを使う気があるつもりで話をすべきなのでしょうか。

それとも、今回の相談だけで終わりにするつもりだと言った方が良いいのでしょうか。

転職エージェントを使うつもりで話をした方がサポートは充実する

転職エージェントに登録すると最初にヒアリングを受けることになります。

そのときに転職の意向について聞かれることになりますが、そのタイミングで転職エージェントを使って転職したいと考えていることを伝えた方が印象が良いのは確かです。

全力でサポートして速やかに理想的な転職先を獲得できるようにしようと考えてくれるでしょう。

一般的には紹介してくれる求人の数も頻度も高くなる傾向があります。

求人紹介までは受けてみたいという場合にはこの方針を選んだ方が登録する意味が大きいと言えます。

今回の相談でやめるつもりだと言った方が退会しやすくなる

転職エージェントを使うつもりがない場合には最終的には退会しなければなりません。

自分で転職先を探す場合でも、転職をやめる場合でも必ず行わなければならない手続きです。

転職活動に転職エージェントを使うつもりだと意思表示してしまった場合、なかなかやめるとは言い出しにくいという問題が生じます。

今回の相談だけでやめるつもりだけれど、少し話をしてくれますかというスタンスで問い合わせた方が退会するのに後ろめたい気持ちはなくなるでしょう。

それでも丁寧な対応をしてくれる転職エージェントは多いので心配する必要はありません。

希望すれば求人紹介までしてくれることもあります。

中道を取る方法もある

話の切り出し方として中道を取る方法も検討してみましょう。

転職するかどうかで悩んでいて、まずは相談してみたいから登録したという形で話をするのは合理的です。

それで今回きりで相談をやめてしまってもニーズに合っていなかったのだと納得してくれるでしょう。

転職する可能性がある人が連絡をくれたと感じ、転職エージェントとしても転職の魅力を語り、悩みを解決できるようにアドバイスをくれたりするでしょう。

どんな形で話を切り出すかで悩んだら、転職はまだ検討段階だと話をするのが無難なのです。

どうやったら退会できるかも知っておこう

相談だけのつもりで転職エージェントに登録する場合には退会手続きについても知っておくのが大切です。

やめようとしても手続きが大変だったり、やめたくてもやめられずに困ったりするのではないかと考える人もいます。

しかし、転職エージェントにとって求職者からの評判の良さは重要なので、悪評ができてしまうような対応はしないのが通例です。

登録を解除したいという意向さえ伝えることができれば簡単に退会することができます。

退会手続きの仕方は転職エージェントによって異なります。

担当者に電話をかけたり、メールを一通送ったりすれば大抵はやめることが可能です。

場合によっては担当者にコンタクトを取る必要すらなく、ウェブサイトのマイページから退会手続きをすれば良いだけのこともあります。

どの方法を選んだ場合にも、なぜ退会することにしたのかを聞かれることになるでしょう。

その際には正直にまずは相談だけしてみたかったからと言うだけで問題はありません。

それも言いづらいなら転職をやめることにした、転職先が決まってしまったといった話を率直にしてしまっても良いでしょう。

興味があったら相談だけでもしてみるのが得策

転職エージェントは基本的には転職したいと思っている人に充実した内容のサポートを提供するのが仕事です。

無料で利用できるシステムになっている影響もあり、転職に使う気持ちがなくて相談だけしてみたいという気持ちで登録するのは気が引けてしまうかもしれません。

しかし、転職エージェントの方もそれをわきまえているので、率直に相談してみたいと伝えてみるのも良いでしょう。

相談してみたら転職エージェントを使おうという気持ちが芽生えてくる可能性もあります。

もし退会した方が良いと思ったとしても、簡単な手続きでやめられるので心配はありません。

転職や転職エージェントに興味を持ったら、相談だけでもしてみるのが賢明です。

もし転職せずに退会することになったら、せめてお礼の気持ちだけでも電話やメールで伝えるようにしましょう。